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"お汲み湯"の作法?

江戸時代には、将軍に温泉の湯を献上する、"お汲み湯"というものがありました。"お汲み湯"は、毎年数回定期的に江戸城の本丸・西丸へと運ばれていました。たかが温泉の湯でも、将軍様に献上する湯となると、汲み出しから運搬にいたるまで、厳しい作法が要求されました。幕府より選び出された湯宿主達は、名字帯刀が許されます。汲み出し時は、紋服・袴の正装に身を包み、さらには紙でできたマスクを付けて、幕府より派遣された御湯奉行の見守る中、おごそかに水を汲みだします。檜造りの柄杓で、檜造りの真新しい樽にお湯を汲み入れ、いっぱいになると樽に封印がなされます。
封印された樽は、警護の武士達に囲まれて、人足達によって昼夜を通して運ばれました。かつがれた樽は地面に置くことは許されず、樽に貼られた封印が破れぬように細心の注意が払われながら、肩から肩へとかつぎ継がれていきました。運ぶ人足達もそれを警護する武士達も緊張の連続だったのです。
 
 
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